1999年度大阪の男性保育士数実態調査

大阪男性保育者連絡会

結 果 報 告

 

 1988年11月、大阪が男性保育者の全国大会の地となり、その事を機会に大阪での男性保育士の実態調査に取り組みました。

 11年前では、まだまだ男性保育士が少なく、ものめずらしい状況であり、一園に視数の男性保育士がいる所はほんのわずかでした。当時の男性保育士の数はほぼ49人であり、大阪の保育士全体からのパーセントは0.38%でした。

 さて、それから11年が過ぎ、男性保育者の職名が1999年度から男女共通名称の保育士となりました。これは20数年前から全国男性保育音速絡会が男女共通の職名を(男性にも職名を)と厚生省に運動を進めてきた成果でした。そしてようやく職名がなかった男性保育者も保育士となり、その事を機会に「11年前と男性保育士の数がどう変化しているか?」大阪男性保育音速絡会で実態調査をすることにしました。

 今回の実態調査ではどれだけ男性保育士の数が増えたか(あるいは減ったか)を目的としています。

 調査のやり方としては、電話で各保育園に「男性保育士が働いていますか?」と直接問い合わせました。公立保育所ではほぼ確実な数字がでやすいのですが、民間保育園、共同保育所などの実態はなかなかつかみにくいものでした(11年前の調査でも)。

 この電話の調査結果からどこの保育園に男性保育士が何人いるかということがほぼはっきり出たのはとても大きな成果だと思います。また、この調査は1999年度10月〜3月にかけておこなったのですが、その電話対応の中で、2000年度4月から男性保育士を新しく採用するというところもかなりありました。1999年度では、118名(正職のみ)という人数ですが2000年度はさらに増えていることは確実です。そして職名が男女共通名杯として保育士になったのと同時に大阪ではほぼ1%となりました。男性保育士がいる保育園の割合は民間保育園のみで考えると12・92%とかなり高くなってきましたが、公立保育所での割合はまだまだ少なく3・38%と伸び悩みとなっています。
 けれどもここで考えなくてはいけないことは、民間園の保育士の勤続年数はとても短いということです。民間園では経費の関係もあるようですが、一人の保育土が働く年数は平均4・5年といわれています。

 これから大阪は、公私間格差是正制度(府の貸金助成制度)がなくなり、男性も女性もどう民間保育園で長く働き続けていくか‥・が大きな礁題となります。

 どこの保育園にも長く働きつづけている男性保育士がいて当たり前という時代がはやく訪れてほしいものです。

2000年4月  大阪男性保育者連絡会事務局